もし運良くあるいは運悪く家の掃除中にゴキブリが卵をどこに産むかを特定しその黒くて硬いカプセルを発見してしまった場合どう処理すれば良いのか一瞬フリーズしてしまうかもしれませんがここでの対応を誤ると数週間後に数十匹の幼虫が這い出してくるという最悪の未来が待っているため確実かつ冷徹な処理が求められます。まず知っておくべき残酷な事実はゴキブリの卵鞘は非常に堅牢なキチン質の殻で覆われており市販の殺虫スプレーや燻煙剤(バルサンなど)の薬剤が内部まで浸透しにくいという点です。つまり親ゴキブリには効くスプレーを卵鞘にたっぷり吹きかけたとしても中の卵は無傷で生き残り平然と孵化してしまう可能性が高いのです。したがって卵鞘を見つけた場合の最強かつ確実な処理方法は「物理的な破壊」しかありません。ティッシュペーパーを厚めに重ねて卵鞘を摘み指先で「プチッ」という音がするまで強く押し潰すのが最も手っ取り早い方法ですがその感触や中から出てくる体液を想像するだけで生理的な嫌悪感を催す人も多いでしょう。そのような場合は不要な靴の裏で踏み潰すかトングなどで摘んで熱湯をかけるという方法も有効です。熱湯であればタンパク質が凝固するため中の卵は瞬時に死滅します。またビニール袋に入れて口を固く縛りさらに別の袋に入れて二重にしてから可燃ゴミとして捨てるという方法もありますが万が一袋の中で孵化して食い破って出てくる可能性もゼロではないため念には念を入れて袋の中に殺虫剤を充満させておくか潰してから袋に入れるのが安全です。冬場に発見した場合などは寒さで死んでいるのではないかと期待したくなりますが卵鞘は断熱性にも優れており越冬するために作られたシェルターでもあるため春になれば何食わぬ顔で孵化します。決して油断してそのまま放置したり掃除機で吸ったりしてはいけません。掃除機で吸った場合サイクロンの中で回転しても殻が硬いため壊れずにダストカップの中で孵化し掃除機がゴキブリの培養器になってしまうというホラー映画さながらの展開になりかねません。もし吸ってしまった場合はすぐにゴミを処理し念のために殺虫剤を吸わせておくべきです。卵鞘を一つ駆除することは将来の数十匹そしてそれが繁殖して生まれる数千匹のゴキブリを事前に消し去ることに等しくその価値は計り知れません。不快感と恐怖を乗り越えてその小さなカプセルを完全に無力化するその一瞬の勇気があなたの家の平和を守るための大きな一歩となるのです。処理した後は「よくやった自分」と褒めてあげると同時にその周辺にはまだ親ゴキブリや他の卵鞘が潜んでいる可能性があることを忘れずさらなる捜索を続ける警戒心を持ち続けることが大切です。