バルサン霧タイプの煙(霧)が晴れた後部屋に戻った私たちを待っているのは勝利の証であると同時に直視したくない現実でもあるゴキブリたちの死骸ですがこの死骸処理とそれに続く掃除こそが本当の意味での害虫駆除の仕上げであり将来の再発を防ぐための重要なプロセスとなります。まず部屋に入って床に転がっている黒い物体を見つけたら嫌悪感を抑えて速やかに処理しなければなりませんがこのとき掃除機を使うのが最も精神的負担が少ない方法です。ただし注意しなければならないのは掃除機で吸ったからといって彼らが即死しているとは限らない点であり中で蘇生して這い出してくるというホラー展開を防ぐために吸い込んだ直後に殺虫スプレーを吸い口から少し噴射しておくか紙パック式の掃除機であればすぐにパックごと捨てて密閉するという対策が必須です。また目に見える死骸だけでなく家具の裏や冷蔵庫の下、部屋の隅などに逃げ込んで力尽きた個体も必ず存在するため懐中電灯片手に徹底的な捜索を行いこれらも回収する必要があります。死骸を放置するとそれが他のゴキブリやダニの餌となり新たな害虫を呼び寄せる原因になるだけでなくアレルゲンとなって空気を汚染することにもなるため「見えないところこそきれいにする」意識が不可欠です。死骸の処理が終わったら次はゴキブリの糞(フン)の掃除に移ります。ゴキブリの糞には集合フェロモンが含まれており仲間を呼び寄せる強力な誘引剤として機能してしまうため台所の引き出しの中や棚の隅などに黒い粒々のような汚れがあればそれはただのゴミではなく彼らの痕跡である可能性が高くアルコールや洗剤を使って徹底的に拭き取り匂いを消し去ることが再侵入を防ぐ鍵となります。さらにバルサンは今いる成虫には効果絶大ですが卵鞘(卵のカプセル)には効かないことが多いため掃除の過程で小豆のような形をした卵鞘を見つけたら物理的に潰すか焼却処分(安全に配慮して)しなければ数週間後に幼虫が孵化して元の木阿弥になってしまいます。バルサンの効果を一過性のものにしないためにはこの機会に家中の隙間を点検し侵入経路となりそうな配管周りや網戸の破れを修復するとともに彼らが好む段ボールや古新聞などを処分して隠れ家をなくす「環境的防除」を同時に行うことが極めて有効です。バルサンによる化学攻撃と徹底的な掃除による物理攻撃そして環境改善による兵糧攻めという三位一体の対策を行うことで初めてゴキブリにとって住みにくい家が完成しあの不快な影に怯えることのない平穏な日々を手に入れることができるのです。